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トイプードルに多い病気・ケガを予防しよう 〜おうちでできる、パテラケア〜
3回にわたってお伝えしてきたパテラについてのコラムも、今回が最終回。
最後はおうちでできるケアについて、ご紹介します。
普段の生活のちょっとした心がけで、脱臼やケガを防ぐことができますよ。
【家の中の見直し】
■室内環境の見直し
フローリングは滑りやすいため、ちょっと転んだり滑ったりすると、足に大きな負担がかかってしまいます。
そのためワックスをかけたりマットを敷いたりして、筋肉の負担を減らします。
また、高いところからのケガも、避けたいところ。ソファや椅子など、高さのある家具に段差やクッションを置くなどの工夫も効果的です。
同時に足裏の毛をこまめにカットすることも、床での滑り防止になります。
【愛犬へのケア】
■体重管理
4本の細い足で体を支える犬にとって、体重の増加は膝関節に大きな負担となります。
それでいて術後は安静にすることが大切になるため、筋肉量が落ち、体重が増加しやすくなるという矛盾が…。
たった1kgでも小型犬にとっては大きな変化になるため、体重管理には気を配ってあげましょう。
を嫌がらない子であれば水泳をしたり、お風呂で遊ぶと、膝関節の負担を減らしながら十分な運動ができます。
ハイドロセラピーという療法も効果的です。
また、色々な素材の上を歩かせてあげるのも◎。砂利、芝生、土手、砂場、ウッドデッキ、砂浜など、踏ん張って歩くことで筋肉をつけることができます。緩やかな坂道を歩くだけでも運動になりますよ。
■食生活の見直し
ササミや胸肉など、良質なタンパク質を食事に取り入れましょう。膝関節やパテラに配慮したフードを取り入れてみるのもいいですね。関節を滑らかに動かす関節ケア用のサプリメントとして、人間にもおなじみのコラーゲンやグルコサミン、コンドロイチンサプリが豊富に販売されています。錠剤はもちろん、液体やおやつタイプもあるので、症状や年齢に合ったものを取り入れてみましょう。
■運動の見直し
激しい運動はもちろん、膝をひねったり、膝をまっすぐに伸ばす動きは、膝関節に負担をかけてしまいます。クルクル回ったり、急な方向転換は避けましょう。
【コミュニケーションの見直し】
■しつけでのケア
飛び跳ねたり回ったり、足腰や関節に負担がかかる動きが癖になってしまっている子も多いですよね。
その子は遊びや愛情表現かもしれませんが、パテラが悪化してしまっては本末転倒。パテラリスクのある子がそのような行動をしている場合、コミュニケーション、つまりしつけを見直すことで、負荷のかかる行動を減らしていきましょう。
行動をやめさせようと声を掛けたりすると、「構ってくれる」と勘違いしてしまいます。
そのため、あくまで落ち着いた低い声で注意することが大切。
ほかにも「あ!」と声を出して気を反らせたり、背を向けてその場を離れるのも効果的です。
おもちゃやおやつなど好きなもので気を反らせてしまうと、「ご褒美」と認識してしまうので、注意が必要です。
【術後のケア】
足や関節の手術をした場合、術後はとにかく安静に過ごすことが推奨されています。
術後に安静に過ごすことを「ゲージレスト(安静療法)」と呼んでいます。
具体的には犬の運動を制限することで、安静にできる環境を作るという方法。
狭いゲージの中で動きを制限した状態を保つことを言います。
術後の患部をいかに休ませるかは、その後の回復・状態を大きく左右します。
そのため術後は狭い環境でゆっくり休ませることが、結果的に早い回復に繋がります。
状態が落ち着いてきたら主治医と相談し、筋肉を落とさないために少しずつ軽い運動を再開しましょう。
普段の生活の見直しや体重管理など、足腰に負担をかけない方法は多種多様。
体重3〜4kgのトイプードルにとって、体重が1kg、500g増減することは、筋肉にも骨にも大きな影響を及ぼします。
負担をかけない方法で適度な運動をしたりサプリを取り入れたり。
飼い主さんのライフスタイルや愛犬の個性・体調に合わせて、パテラと上手に付き合っていきましょう。